グローディア請負・受託事業における苦労話とその対応

はじめに

長らく時間が経ってしまいましたが、前回に引き続きのグローディア請負・受託事業(以下、請負事業)における紹介小話となります。

>> 前回記事はこちら: グローディア請負・受託事業における6つの実績をアピールします

今回は予告どおり、

グローディアの請負/受託事業における苦労話

について筆を取ります。

現在では比較的に安定して請負事業を継続できておりますので、特に弊社にて請負事業をスタートした当初にピックし、その苦労に対しどういった代替手段を取ったなども踏まえ記します。

体制づくり

これまでの連載にて記してますが、請負事業にシフトする以前は SES/派遣 でのビジネスを主としていました。
このため請負案件の受注が行えたとしても、当然ながら請負体制が無い状態からスタートしています。
請負事業にシフトする上では、案件体制の確保としてその時点で各現場に点在している有力なエンジニアメンバを自社に戻す、というアクションが必要となりました。

各方面への調整に次ぐ調整を行い、各現場にご迷惑が掛からないよう慎重に進めまして、ようやく1発目の受注案件の体制確保が行えたことをよく覚えています。

しかしながら1発目の体制確保が行えたことは良かったのですが、次のお引き合いを頂いた場合や、その案件内容が大きな作業ボリュームであったり、技術難度が高いものであった場合には当然ですがさらに体制を厚くする必要が出てきました。

これから請負体制を充実させていくぞと意気込んでいる方針ですから、せっかく頂戴したお引き合いを断ることはあり得ません。

そこで体制確保に本当に困った際には、弊社では

各方面の弊社有力エンジニアに、現場業務の業後に手伝ってもらう

という手段を取ったことも有りました。

もちろんその現場業務に支障の無い範囲で、またその本人に時間的余裕があり協力してくれる気概を持ったメンバに助けを求めましたね。

※現在では弊社全体で請負事業が8-9割を占めていますので、こういった急造の体制づくりを行う必要はお陰様で無くなりました。

そうした体制づくりを経て、1つずつ受注案件を納め、少しずつ取引先企業からの信頼を得ることができ、継続した案件受注に繋がるように相成りました。

案件・お引き合いを継続的に頂くこと

前項の体制づくりと表裏一体です。

そもそも案件を受注できない(仕事が無い)ことには体制づくり・体制維持を行うことはできませんので、請負事業を開始した当初は現在進行系の案件が終わりに差し掛かる頃合いにて常にヒヤヒヤ・ヒリヒリしていたことをよく覚えています。

1度乗りかけた船で船出をしたはよいが、その後案件受注が芳しく無くせっかく各方面へ調整して自社へ戻したこの請負体制を解散させてしまうことは絶対に避けなければならない、そんな想いでした。

そこで案件・お引き合いの継続に困った際には、弊社では

まとまったボリュームの案件では無く、スポットの作業でもよいので切り出してもらい工数を充てがう

という手段を取ったことも有りました。

まとまったボリュームでの請負案件ですとタイミングに沿わないと機を逸してしまうことがよくありますので、そこに過度に固執するのではなく、例えばテスト工程だけ弊社で実施するなど作業を切り出して工数を捻出できるよう取引先様に打診・交渉を行い、ようやっとメンバの売上を確保したこともありました。

もちろん毎回その都度タイミング良く作業を切り出して頂くことは叶わないのですが、こちらからこういった交渉をすることで先方にとっても都合が良いこともありましたし、結果的にですが弊社の請負事業に対する熱意と言いますか真剣度合いの片鱗を理解頂ける好機になったこともありました。

プロジェクト品質の維持

当初はそれこそ手探りで品質維持に努めていました。

各現場から本社に戻ってきたエンジニアメンバのこれまでの経験値に依存する部分が大きく、弊社の請負体制として安定した品質を以ってして納品する、という部分での苦労がありました。

それこそ NAS 上のプロジェクトフォルダ構成からも担当者の好みで作られることがあり、一貫性が無くドキュメントが散乱し途中からプロジェクトに入ったメンバからするとどこにどのファイル・ドキュメントがあるかの把握に苦労する、という状況でした。

そこでプロジェクト品質を維持するため、弊社では

Backlog を十分に活用する

という手段を取りました。

品質維持の手段はこれだけではありませんが、また現在も日々改善途中でもありますが、ヌーラボ社のタスク管理・プロジェクト管理ツールである Backlog を契約し有効活用しました。

Backlog はあくまでツールではありますので、本質としてはタスク管理の徹底です。これは十分な効果がありました。

その派生から、プロジェクトによってはタスクをカード化する Trello のクローンツールである Kanboard を社内サーバで運用し利用することもあれば、Redmine にてタスク管理のほか消化タスクの工数管理も行う担当者もおります。

品質維持のその本質はタスク管理を含めたプロジェクトマネジメントを淀みなく遂行すること、と体感している今日この頃です。

それらを手助けするプロジェクト管理ツールは豊富に存在する今日この頃でもありますので、該当のプロジェクトに適切なプロジェクト管理ツールを選定し使い倒してプロジェクト品質をより一層高めること、これからも努めます。

最後に

簡単ですが、請負事業の苦労話とそれに伴う対応を書いてみました。

今後ITにおける請負事業にシフトしていく会社様がありましたら、稚拙ながらささやかな参考情報となれば幸いです。

弊社では請負・受託ビジネスを主としたビジネス展開を行っております。

>> Sier企業さまの強い味方 グローディアの受託開発・請負構築サービス

SES・派遣では内製体制が確保できない場合など、一部作業を切り出し外注頂き機会損失を減らすことに貢献できれば幸いです。

またこれから請負・受託ビジネスにシフトしていきたいと考えてらっしゃる会社様がいらっしゃいましたら、協業や各所のご相談など些細な事柄でも構いません。

ご連絡をお待ちしております。

この記事を書いた人

山田 一道

管理職。元インフラエンジニアおよびスプラトゥーンエンジニアまたはApexLegendsエンジニア。